質 問 項 目
1 新型コロナウイルス感染症の対策について
2 子どもの権利を守る環境整備について
1) 親と子どもの居場所づくり事業について
2) 子どもの権利条例の制定について
3 困難や生きづらさを抱える人たちの支援について
1) 不登校・ひきこもり解消に向けた支援について
2) 生活困窮者の自立支援について
3) 健康の社会的決定要因(SDH)を解消するための社会的処方について
4 旧一条中学校跡地土地利用方針のあり方について
5 就職氷河期世代の雇用支援について
質問及び答弁(抜粋)
1 困難や生きづらさを抱える人たちの支援について
3)健康の社会的決定要因(SDH)を解消するための社会的処方について
Q 健康の社会的決定要因(SDH)とは、遺伝や病気など生物学的な理由以外の健康を脅かす要因の事であり、貧困や虐待、養育不全、孤立、差別等がその要因とされる。そして、社会的処方とは、これらの健康を脅かす社会的要因を軽減し取り除いていく事である。イギリスでは900万人以上の人々が常に、もしくはしばしば「孤独」を感じ、その3分の2が「生きづらさ」を訴えている事が明らかになり、これらの経済的損失は年間4.9兆円に上り、経済や社会に大きなマイナスを及ぼしている事や、また、私が関わってきた、ひきこもりや生活困窮者の自立支援のケースからも、孤立は健康の社会的決定要因(SDH)に非常に大きく影響を及ぼしていると考える。このため、孤立を解消するためには、これらの人達が集う事のできる多様な居場所をつくることが必要であり、また、孤立にある人が居場所や自治会、ボランティアグループ、サークル、自助グループ等、社会と繋がっていけるために社会資源とのつなぎ役、コーディネーターとなれる「リンクワーカー」と呼ばれる職種が非常に重要になる事から、リンクワーカーの育成と配置を行うべきと考えるが見解を伺う。
A 多様な居場所づくりは、人と交流するきっかけの場や安心して体験や思いを共有できる場としても期待できるものと認識しており、高齢者や障害者、子どもの居場所等、引き続き各団体の自主性を尊重しながら目的や事業内容に応じ、運営費の補助等必要な支援を行っていく。
リンクワーカーの育成と配置については、当事者が多様な居場所を有効に活用できるよう、地域資源のつなぎ役が、当事者のニーズや状況に応じた支援が行えるよう相談支援に関する研修会や実例検討会を行う等相談員等の資質の向上を図っていく。