盛岡駅西口地区都市整備事業について

盛岡市の都心部は、郊外への車対応型店舗の立地により都心機能の拡散が進行し、都心の衰退につながる恐れがあったため、現都心部への一点集中型の都市構造から生じる都市整備上の課題に対応しつつ、コンセプトの異なる3つの都心を軸状に連坦させることで、1つ1つではなし得ない複合的・相乗的な都心の活力を創出する都市構造の再編を推進している。3つの拠点は、城下町としての既存都市地区、新市街地の盛岡南地区、この2つの真中に位置する盛岡駅西口地区。整備に当たっては、緑のネットワークの形成と同時に、デザイン照明、カラー舗装、電線地中化など景観に配慮した整備方針とした。土地区画整備事業、まちづくり交付金事業、密集住宅整備促進事業の3つの事業を有機的に組み合わせ、コンセプトを実現している。
■アピス盛岡(市営住宅)2~8階までをコミュニティ住宅とし、1階にはデイサービスセンターと在宅介護支援センターを合築。
■MARIOS:マリオス(地域交流センター)商業施設、市民文化ホール、美術展示室、地域冷暖房施設、高度情報センター、企業、オフィス、物産観光施設、展望室等を備える20階建の複合ビル。
■西口バスターミナル(交通広場2階)都市間バスと観光バスに利用されている。1階はタクシー乗場と待機場、一般車両の乗降場。

本市ではJR宇都宮駅東口地区においてコンベンション施設を中核とした商用・業務施設の開発が検討されており、拠点整備や市民活動に資する機能の在り方など大いに参考となった。