■令和5年度決算の概要
【一般会計・特別会計決算審査特別委員会 決算審査の結果】
歳入については、市税が1.7%増加となっており、賃金上昇に伴う給与所得の増による個人市民税の増加や家屋の新増築の増による固定資産税の増加に加え、さらなる納付環境の整備に取り組むとともに、効果的かつ効率的な滞納整理に取り組んだ結果、収入率が98.0%を維持することができた点は高く評価できる。
歳出についは、喫緊の課題である「少子化対策をはじめとする人口減少対策」として、結婚や妊娠・出産、子育て支援の充実や子どもの貧困対策、こどもの意見表明権をはじめとした子どもの権利を保障・推進する宮っこを守り育てる都市宣言の制定、NCCの根幹をなすライトラインの開通やバスと合わせた利用向上策への取り組み、また、移住定住の推進や原油価格・物価高騰対策として、住民税非課税世帯への支援や中小企業に対する支援などに積極的に取り組むとともに、総合的な雨水・治水対策等、市民の安全への取り組みなど、本市が将来にわたり発展していくための施策事業を着実に実現していることが確認できた。
一方で、幼稚園・保育園の入所者予測が下回り不用額が発生した等のことから、将来推計人口の見込みを下回る少子化の影響が様々に出ていることが確認されたことからも、全庁をあげての人口減少対策を加速化するよう要望した。
また、緊急景気対策特別資金等の信用保証に係る損失補償金等から、コロナが5類になったとはいえ、いまだコロナ禍の影響から脱せていない企業も一定数あることが確認できたことから、企業支援、経済対策についても強く要望するものである。
予算の執行結果については、適切に管理運営がなされ、市民福祉の向上と市政発展に資する各種施策および事業の効果が創出されていると判断し認定を可とした。
【企業会計決算審査特別委員会 決算審査の結果】
●水道事業・下水道事業
物価高騰対策として昨年度に続き水道料金の基本料金免除を実施したことは高く評価できるが、老朽管路の更新や施設の耐震化については、今後も多額の工事費が必要になると考えられるため、必要な財源の確保に努めるとともに、着実に漏水防止対策の推進を図るなどして有収率の向上をめざすよう強く求めた。
また、既存施設の活用に際しては、アセットマネジメント等の手法を活用して計画的かつ効率的な維持管理策を行使し、安定した給水体制を構築するよう求めた。
また、下水道事業については、頻発かつ激甚化するゲリラ豪雨に対応し得る減災対策を講じながら、雨水幹線や調整池などを増設するなどして、市民が安心して暮らせる雨水及び生活排水の処理環境を整備するよう要望した上で、決算の認定を可とした。
●中央卸売市場事業
人口減少や流通形態の変化に伴う生鮮食材の市場外流出に加え、記録的な猛暑などによって生鮮品の市場入荷量が減少するなど中央卸売市場を取り巻く環境は厳しい状況にあり、当市場の令和5年度は純損失が生じている。
このような経営状況を打破するためには、市場の再整備や賑わいエリアの着実な整備を進め、集荷力や販売力を強化しつつ、新たな販路を開拓するなどして安定した経営基盤を築いていかなければならない。当市場は、市・県民に対して安心安全な生鮮食料品を安定供給する上で不可欠な存在であることから、引き続き「開かれた食のランドマーク」づくりに力を尽くすよう強く求め、認定を可とした。
●令和6年8月・9月の大雨被害への対応に関する緊急要望書
本年8月24日、25日、9月8日、12日の大雨により、本市一部地域において床上・床下浸水等の被害が発生しました。しかしながら、局地的な被害が多かったため、本市では災害対策本部を設置しておらず、当然のことながら激甚災害の指定に該当することもありませんでした。
これに伴い、災害見舞金の支給対象とはならず、公的支援を受けられない方々が多かったことを踏まえ、当会派では早急に制度の見直しを求めるとともに、自治会等の協力を得て正確な被害状況を把握し、被災された方々には、り災台帳への登録を積極的に促すよう要望しました。
併せて、河川や道路の管理体制を強化し、可能な限りの再発防止策を講じるよう12項目にわたる課題を明記した緊急要望書を市長あてに提出しました。
●10月1日から床下浸水への見舞金支給枠が拡大!
左記の要望等を踏まえ、8月24日以降の大雨で被災した住家の床下浸水については、その全てが見舞金(1万円)の支給対象となりましたので、該当する方は被災された日から6カ月以内に必ず生活安心課又は資産税課にお問い合わせください。
●緊急対策費として1億円が追加計上されました!
被害を受けた河川や道路等の調査や復旧、改善のための緊急対策費として1億円が計上されることになりました。
■先進都市調査研究【令和6年7月29(月)・30(火)・31(水)】
●7月29日(月) 宮城県仙台市 仙台版コミュニティ・スクール
学校、家庭、地域が連携・協働して特色ある学校づくりに取り組んでいる仙台市独自のコミュニティ・スクールについて概要や効果を検証。
●7月30日(火) 北海道札幌市 若者総合支援センター
若者が抱える各種課題を総合的に支援する交流型施設を訪問し、自立支援や学習支援に必要なプログラム等について研究。
●7月31日(水) 北海道旭川市 ICTパーク「コクゲキ」
ICT人材の育成や、まちなかの賑わい創出を目的として設置された共創施設を訪問し、eスポーツ等の活用事例を調査。