令和6年度決算の概要

【一般会計・特別会計決算審査特別委員会】


▶決算審査の結果

 歳入については、市税が0.8%増加しており、定額減税による個人市民税の減少があるものの、企業収益の増加によって法人市民税が増加した。市税の収納については、デジタル広告や市公式LINEによる税情報の発信、Web口座振替受付サービスの導入による利便性向上に取り組んだ結果、収入率は過去最高の98.1%となった。
 歳出については、子育て世帯への支援としての第2子保育料等の無償化や女性デジタルスキル習得・就労支援事業の拡充などによる女性活躍の推進、重層的支援体制整備事業や居場所づくりへの助成、障がい者の自立支援、バスからバスへの乗継割引やライトラインからバスへの連絡定期券購入支援、アーバンスポーツの振興やMICEの誘致による本市の魅力向上や地域活性化が図られ、各分野におけるAIやデジタル技術の活用にも積極的に取り組み、業務の効率化や市民サービスの利便性向上に寄与してきた。
 加えて、近年の局所的豪雨などによる甚大な被害への対策を推進し、会派として令和6年8月・9月に発生した大雨被害への対応に関する緊急要望書を提出した際には、床下浸水への見舞金支給対象の拡大や、緊急対策費として1億円が追加計上されるなど、災害被害者に寄り添った迅速な対応を高く評価している。
 一方で、カーボンニュートラルの実現に向けては、企業や市民に対する脱炭素化の働きかけを強化すべきと考え、支援メニューの見直しや周知を強化し、本市全体での脱炭素化に向けた一層の推進を要望した。さらには、今後も物件費や人件費の増加が見込まれる中で、将来を見据えた投資や事業の選択と集中に努めるとともに、市民や事業者との連携強化、民間活力の積極的な活用に取り組むことを要望するものである。
 以上を述べ、令和6年度一般会計および特別会計決算については、認定とした。

【企業会計決算審査特別委員会】
▶決算審査の結果
●水道事業・下水道事業
 物価高騰対策として、昨年度に続き水道料金の基本料金免除を実施したことは高く評価できるが、水道料金の厳正的確な収納の実施、水道管路劣化予測診断業務におけるデジタル技術の活用、アセットマネジメントに基づいた既存施設の計画的かつ効率的な維持管理策の行使など、安定した給水体制の構築に努めることを強く求めた。
 また、下水道事業については、災害に強い下水道の確立に向けた下水道の幹線管路等耐震工事や雨水幹線の整備、老朽化する施設の適正管理や機能向上への取り組みを高く評価した。
 有収率については、目標値の達成に至っていないことから、近年の気象変化などを踏まえた最適な工法を検討し、改善に努めることを強く求め、決算の認定及び剰余金の処分を可とした。

●中央卸売市場事業
 人口減少や流通形態の変化に伴う生鮮食材の市場外流通に加え、記録的な猛暑などによって生鮮品の市場内入荷量が減少するなど、市場を取り巻く環境は厳しい状況にあり、昨年度に引き続き、純損失が生じている。
 経営基盤の強化に向け、専門家を活用した経営指導や経営支援による市場内業者の経営健全化に取り組んだほか、「うんめ~べ朝市」による市場の一般開放、SNSを活用した情報発信や親子市場体験の実施などを評価し、今後も市場体験や講座の拡充など、さらなるPR強化に努めることを求めた。
 また、再整備事業については、「開かれた食のランドマーク」という整備コンセプトのもと、市場独自の食の魅力発信やブランド力の向上と活性化に取り組み、集荷力や販売力を強化しつつ、新たな販路の開拓を行うなど、安定した経営基盤の強化に努めることを強く求め、認定を可とした。

【活動報告】先進都市・友好都市調査研究 令和7年7月28日~30日