わが国は、世界に類のない超高齢化社会・人口減少時代に突入し、宇都宮市においても、平成29年度をピークに人口減少が進むとされる中、都市の活力を維持するための施策推進が重要であります。このような、社会構造の変化へ対応していくため、２０５０年を見据えた「第６次総合計画」の策定を進めている中、実行性ある人口減少・少子高齢化社会に対応した施策展開が求められています。
また、国の地方創生戦略に基づき「宇都宮市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定したところであり、特に、結婚から出産・子育ての切れ目のない支援、人への投資が重要な柱となってまいります。市民にとって最も身近な行政として、市民生活と活力ある持続的な宇都宮市の発展を両立させるべく、施策の市民合意とバランスを重視した行政運営が求められてきています。これらの観点を踏まえ、私たち市民連合は、平成29年度予算編成にあたり、「施策に対する要望」として重点項目・新規項目及び継続項目を全49項目に取りまとめましたので、市政運営に反映されますよう要望いたします。
■16分野49項目(全141項) 【平成28年11月8日提出】
[1] ネットワーク型コンパクトシティ
①立地適正化計画
②市街化調整区域における新たな土地利用方針
③拠点間ネットワークの整備
④都市拠点及び地域拠点の構築
[2] 宇都宮市まち・ひと・しごと創生総合戦略、宇都宮市人口ビジョン
①都市ＰＲの強化及び、優良な居住環境の整備
②産業政策の強化及び、雇用の創出・維持
③少子化対策、結婚支援策の強化
④ＵＪＩターン、地元就職、正規雇用の促進
⑤国の支援制度の最大限の活用
[3] 次世代型路面電車ＬＲＴ整備※慎重な対応を求める
①事業リスクと対策、整備効果・都市整備費等の明確化
②市民ニーズの把握と合意形成
[4] 災害対策の充実・強化
①重点配水区や都市河川等の適切な機能強化、豪雨対策
②防災協力事業所等の登録数増強、支援物資輸送に関する協定締結の推進
③自主防災組織の育成・強化の推進、外国人への避難誘導対策
[5] 深刻な人権侵害に対する対応強化
①被害者救済対応力の強化、「デートＤＶ防止教室」の全校実施
②「とちぎ性暴力被害者サポートセンター」や民間団体との連携強化
③社会全体で犯罪被害者等を支える機運の醸成
④ヘイトスピーチ対策の充実
[6] 医療体制の充実確保
①県の「とちぎ地域医療支援センター」との連携
②在宅医療の取り組みを推進
③休日夜間診療所の待ち時間解消
[7] 子ども・子育て
①子育て期間中の切れ目のない支援環境を構築
②産後ケア事業の早期実施
③育児に関する相談機能の充実、子育て世代包括支援センターや子育て支援総合コーディネート事業の体制強化と制度周知
④保育士の確保と処遇改善に対する支援の充実
⑤保育事故の防止対策を強化
⑥児童福祉施設を客観的に評価できる仕組みの構築
⑦中核市への児童相談所設置の検討、児童虐待防止に関わる体制の強化、虐待の早期発見・早期支援の体制の充実、民間団体への積極的な支援
[8] 地域包括ケアシステム
①宇都宮市の「地域包括ケアシステムのグランドデザイン」の明示
②地域住民への丁寧な説明と住民が主体的に取り組む機運の醸成、行政内の関係部局の組織横断的な連携の強化
③地域毎のニーズと生活上の課題の把握
④医療・介護等の関係機関の連携を強化
⑤地域包括支援センターのサービスの質を確保、行政の相談支援体制の強化
⑥日常生活圏域毎のコミュニティーワーカー配置を推進
⑦生活支援コーディネーターの選任
⑧介護離職や介護疲れの相談体制及び、支援の充実
⑨介護予防施策の充実・強化及び、人材育成
⑩高齢者の健康づくりや体力増強
[9] 産業政策
①次世代モビリティ産業（航空宇宙・自動車・ロボット・情報通信）の支援拡充
②国家戦略特区等の活用、自動運転技術に対する試験研究支援や燃料電池自動車・バス等の水素社会の実現に対する支援を強化
③国・県の成長戦略を踏まえ、ライフイノベーション産業（医療・福祉・健康関連産業）の育成・支援策を充実、ビックデータ・ＩＯＴの活用に関する支援
④サービス産業の活力を向上、労働生産性の向上支援策を強力に推進
⑤中小企業事業資金貸付金や、信用保証料助成金等の金融支援対策を充実、ＩＴ化に対する支援を充実
⑥物流拠点の整備を促進、経済・流通の活性化
⑦市内農畜産物のブランド力の強化及び流通拡大に向けた支援
⑧地場産農畜産物の第６次産業化を推進
[10] 子どもの家
①マイナンバー制度に伴う管理事務専任者の設置
②施設の計画的な整備
③子どもの家運営方法の地域間格差の解消
④法基準に合わせた指導員の確保と処遇改善、運営委員への事務費支給
⑤生活困窮世帯に対する利用料の減免制度を導入
